よくある質問(マンション編)
お問い合わせの前にご覧ください。
- 上階からの子供の走り回る音に悩んでいます。マンション内の騒音の規制や基準になるようなものはないのでしょうか。
▼
- マンションに限らず生活に伴う騒音に対して規制や基準はありませんが、
自治体によって指針値を定めてトラブル解決のための情報を公開しています。
さて、生活騒音は心理的な要因もあり難しい問題で、マンション内の足音に関する相談は多く見受けられます。
まず、マンションの管理組合・管理会社に相談することから始めることになると思いますが、参考に某自治体の指針値を掲載します。
集合住宅の床衝撃による騒音防止指針値
8時~18時 |
6時~8時/18時~23時 |
23時~翌6時 |
45 dB |
40 dB |
35 dB |
注)建築物の床衝撃音遮断性能の遮音等級が軽量床衝撃音は「L-45」、重量床衝撃音は「L-50」を標準とし、当該標準と異なる等級の場合の騒音防止指針値は、等級の差を増減する。
この表を参照すると、例えば重量床衝撃音遮断性能が「L-55」の建物であれば、
騒音防止指針値は+5dBとなりますので、深夜早朝(上表の右側の値)は40dBとなります。
なお、表の床衝撃音の評価はLA,Fmax(周波数重み特性:A、時間重み特性:Fast、最大値)です。
暗騒音が30dBを下回るような静かな室(道路に面していない窓を閉めた室など)を想定した場合、
40dBの音が発生すれば、はっきり聞こえることになります。
指針値はトラブル回避のための目安として考えることが良いと思いますが、
数値として把握したい場合は正確な測定をすることがポイントとなります。
- ピアノ演奏のため、防音室を作りたいのですが、どの程度の遮音性能が必要でしょうか。
▼
- まず、マンションの規約で音楽練習室などを作ってよいか、時間制約があるか、指定の施工方法はあるかなどを確認してください。
さて、ここでは隣戸に対する空気音遮断性能に着目して説明します。
一般的な分譲マンションの隣戸間の遮音性能を「D-50」として考えますと、
壁・床・天井を浮き構造とする大がかりな防音工事をした場合、
「D-65」程度の遮音性能まで可能、別の言い方をすれば「D-65」程度が限界でしょう。
仮に隣戸(戸境壁を隔てた隣室や直上直下の室)に対し「D-65」が確保された場合でも、
ピアノを思いきり弾けば室内では90dBを超える音が発生しますから、
隣戸では静かにしていれば小さく聞こえると思われます。
そのため、防音工事をしても深夜早朝の演奏は控える必要があります。
- バルコニーの手摺のネジが外れていたため、取り付けたところ、晴れた昼間にバキッという音が頻繁に発生するようになりました。
窓を閉めた室内でもはっきり聞こえるので、対策をしたいのですが、どうしたらよいでしょうか。
▼
- このような音は「不思議音」として原因調査をすることがありますが
本件は原因がわかっているので「異音」と言ったほうが良いでしょうか。
これは金属の熱収縮により、ネジの引っ掛かり部分が弾かれて発生する振動が原因です。
窓を閉めた室内でもはっきり聞こえるということですから、躯体を通じで室内へ伝搬している固体音と考えられます。
対策方法ですが、ネジが外れた状態では発生していなかったということであれば、
安全性に問題がなければ外してしまうか、緩めに締めて様子を見ることが考えられえます。
マンションであれば、バルコニーは手摺を含めて共用部なので、管理組合・管理会社に相談の上対策する必要があります。